ぼちぼちいこか

虎ファン主婦のひとりごと。
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温度差
震災後から、様々な「温度差」に、苛立ったり傷ついたりして、
それを文章にしては消し、文章にしては消し・・と言うことが何度かあった。
うまく書ききれなかったというのもあったけれど、アップしたら、そこでもまた温度差が生じるのかも…と、結局それを公開する気になれなかった。

3.11の震災と大津波、そして原発事故から、半年以上が経った。
時間も経ったし、気持ちの整理がてら、もう一度書いてみようかなと思う。

例えば、こんな温度差。

被災地を訪れた人が「実際に行って自分の目で見た方がいい」などと感想を言う。
被災地に行くと人生観が変わるとか、励まされるものがあるとか。
この半年、よく耳にした言葉だ。
「挑戦すべき課題を見つけてほしいという願いで、被災地に学生たちを送りだしている」と、意気揚々と書いておられた某大学教授もいた。

でも被災地の知人は言う。
来る人来る人に、何度も何度も辛い話をしなければならず、正直疲れた。
被災地の声を聞かずに次々に押し寄せた「人の波」のほうが、あの大津波以上にしんどかった、と。

私は津波被災地から離れているので、前者が言いたいこともわからなくはない。
けれど、被災した地にいる人に対する想像力の乏しさは、反省すべきだと思う。
被災地に行くのならば、自分のためではなく、被災地の人のために行くべきだ。
だって、あなたの人生観を変えるために、東北関東沿岸部が被災したわけではない。

また、支援物資(仕分け)ひとつをとっても、温度差は大きかった。
もちろん、大部分は被災者を思って用意してくださったありがたい物資だったが、
中には、汚れた衣服、焦げついたフライパン、お礼状を求める物資など、
送り主側のモラルを疑うような物にも出会い、悲しい気持ちになった。
被災地は何でも喜ぶとでも思われているんだろうか、と。

今思えば、あの頃は余裕がなかったんだろうなと振り返ることができる。
そして、そういう温度差は少し軽減した。
けれども、心はまだ快方へと向かっていない。。。
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yui | 震災関連 | 00:54 | comments(2) | - |