放射能汚染の話。
先週、東京近郊のホットスポットの存在がメディアで取りあげられた。
岩手でも県南にホットスポットが存在しているが、あまり騒がれていない。
そのためか、私の周囲では驚くほどに関心が低い。
というか、岩手では、岩手は安全と思っている県民が結構多いように思う。
理由として、岩手の新聞やテレビ局が積極的に報道しないことがあると思う。
例えば、一関で盛岡の10倍近い放射線量が測定された時、
地元紙では「両市共に国の基準値を下回る」という伝え方だった。
ネットに「盛岡の10倍の高値」「年間1ミリシーベルトを越える」とあり、
この伝え方の違いに驚いたものだった。
今朝のこのニュース
「放射線量、7割で基準値以上 一関市の小中学校など」
学校で10μシーベルト/h以上って、大問題ではなかろうかという話だけれど、
岩手日報は、やはり三面記事の中に小さく載せた程度だった。
だいたいこの7ヶ月以上、子どもたちはマスクもせず普通に校庭だって使用していたわけで、その被爆は福島以上になるのではと危惧するのは私だけだろうか。
一関市長は、放射能汚染されていると指摘した学者に、風評被害を生むと抗議したらしいが、この放射能被害は果たして風評被害なのだろうか・・・?
放射能が広がったのはそもそも東電が悪いわけで、あくまで被害者なんだし、
放射線量が高いことを隠そうとするより、測定して対処を急ぐのが先決だろう。
とは言え、
どうしてこうも積極的に報道されないのかも、何となくわかるものがある。
だって、ここは岩手県。
第一次産業と観光で成り立っていると言っても過言ではない県だ。
自分の周りを見渡しても、生産者の人はとても多い。
「放射線量が高い」という話題が何となくタブーな感じが、私でもしている。
ここでは、県民を守る=生産者を守る、ということになるんだろうし、
消費者の声よりも生産者の声が優先されるのも、まぁ察しがつく話だ。
ましてホットスポットの県南には、このほど世界遺産登録された平泉がある。
(岩手で一番放射能被害を受けているのが平泉周辺という皮肉・・・)
被災の痛手が大きい中、平泉の観光収入に大きな期待をしている岩手県としては、
大きな声で言ってほしくない事実なんだろうとも思う。
けれどもだ。
それと、放射能から県民を守るということは、やっぱり別問題なわけで。
風評被害を恐れてか、早期に調査を開始しなかったことで、
子どもたちの被爆量は増したと言わざるを得ないのも事実。
早急な除染、より詳細な放射線量の測定、食品の検査、
そして悲しいかな健康調査だって必要ではないだろうか。
と、まぁ、もっともらしく書いてはみたものの、
なかなかこれを口にするってのは難しいのが現実。。。
この間、主婦仲間と思って、もっと詳しく検査してほしいよねって話をしたら、
そんなことしたら生産者が何人も首を吊っちゃうよって真顔で返されて、
この話題を出すってホント難しいなって実感(^_^;)
消費者も生産者もどちらも守れる体制って無いもんでしょうか。。。
今のままじゃ、結局どっちも守りきれてないわけで。